ドラマなどを見ていると、頭が痛い表現として目の横のあたりやこめかみを抑えているシーンを良く見かけませんか?
調べてみると、こめかみの頭痛に悩まされている人は結構多いようです。そのうちの1人に私も含まれるのですが…(泣)
こめかみ頭痛とも言われているこの頭痛について、特徴や考えられる原因をまとめてみたいと思います。
最後に対処法も載せておきますので、思い当たる原因があればその原因を取り除きつつ、頭痛にお悩みの方は参考にして実践してみて下さいね。
こめかみ頭痛とは?
こめかみに痛みを感じる人が多い事から、最近では【こめかみ頭痛】とも呼ばれるようになりました。
一見偏頭痛と同じような印象を持つかも知れませんが、原因は偏頭痛だけではないようなんです。そこで、こめかみに頭痛が起こる特徴や原因をまとめますね。
こめかみ頭痛の特徴
こめかみ頭痛の特徴としては以下の通りです。
こめかみ中心に痛む
激しい痛みが月に何度か起こり、この痛みが1日中続くケースもあります。
痛みの程度に個人差があるので、激しい痛みではないケースや両方のこめかみが痛む場合もあれば左右どちらかのケースもあります。
こめかみを直接指圧すると痛みが軽減する事もあります。
嘔気や嘔吐を伴う
こめかみ頭痛では嘔気や嘔吐を伴うケースが多いと言われています。
嘔吐後すっきり頭痛も治れば良いのですが、光や音などの刺激によって頭痛が悪化してしまう症例も報告されています。
また、こめかみに拍動を伴う痛みや後頭部まで痛みが広がる場合もあります。
体を動かすと痛みが増強する
こめかみ頭痛は動く事で痛みが増強するケースが多く、運動はもちろん姿勢を変えるだけでも痛みが強くなってしまう事があります。
妊娠
妊娠すると女性ホルモンのバランスが変化します。
また、妊娠中はどうしても運動不足や血行不良、鉄欠乏性貧血などになりやすい事からこめかみ頭痛が起こりやすくなってしまいます。
妊娠中は薬も制限があるため、自己判断での内服は避け、我慢せずにかかりつけの医師に相談するようにしましょう。
緊張(ストレス)状態からリラックスした時
緊張していると血管が収縮した状態ですが、リラックスすると収縮していた血管が一気に拡張し、こめかみ頭痛が引き起こされます。
→自分の頭痛と照らし合わせて、当てはまる特徴はありましたか?個人差は大きいですが、こめかみが痛むと辛いのはみんな同じですよね。
次は原因について見てみましょう。
こめかみ頭痛の原因
こめかみ頭痛が起こってしまう具体的な原因はあるのでしょうか。
考えられる原因についてまとめますね。
交感神経の過緊張
上記でも触れましたが、緊張などでストレスがかかった時に交感神経が働くと脳の血管は縮み、ストレスから解放されると副交感神経によって脳の血管が拡がります。
過度の緊張状態において脳の血管が強く縮んでしまうと、ストレスから解放された時にうまく血管が拡がらず、血行不良が引き起こされ頭痛が出現してしまう事があります。
こめかみだけでなく全額部にも痛みを感じる事もあるようです。
眼精疲労
眼精疲労と聞くと思い当たる人は多いのではないでしょうか。
スマホやPC作業によって引き起こされやすい事がわかっていますが、眼精疲労によって目の周りの筋肉が緊張状態となる事で血行不良が起こります。
これによってこめかみ頭痛が出現しますが、緑内障や白内障によっても似た症状が出ますので注意が必要です。
歯ぎしり
歯ぎしりは無意識のうちに行ってしまうので、心当たりがない人もいるかと思いますが、歯ぎしりは歯と歯を食いしばり噛みしめています。
これによって頭や首の筋肉に負担がかかり、こめかみ頭痛を引き起こす原因になります。歯ぎしりによって睡眠不足になっているとさらに頭痛を引き起こしやすくしてしまいますので心配な場合は歯科医に相談するようにしましょう。
寝不足や疲れ、ストレス
寝不足が続くと疲れやすくなりますし、ストレスも溜まりやすくなります。
また、身体的にも精神的にも負担となってしまい、こめかみ頭痛が出現しやすくなります。規則正しい生活が望ましいのですが、なかなか難しい…という人も多いのではないでしょうか。
食品
こめかみ頭痛は摂取する食品によっても引き起こされる事があります。
具体的には血管拡張作用のあるアルコール(特に赤ワイン)、ハムやソーセージ、さらに一度血管を収縮させてから拡張するチーズやチョコレート、レバーなどがあります。
また、インスタント食品やスナック菓子に含まれるグルタミン酸ナトリウムは脳の血管を拡げる作用がある事がわかっています。
(上記以外に考えられる原因)
- 鼻づまり、風邪
- 光
- くも膜下出血などの脳疾患
- 光や音などの刺激
こめかみ頭痛の対処法について
特徴や原因を知った上で、すぐにできる対処法をまとめたいと思います。
温める、冷やす
偏頭痛に似たこめかみ頭痛の場合は温める事で痛みを増強させてしまう事があるので冷やす方が効果的と言えます。
こめかみ頭痛と緊張型頭痛(頭全体が痛くなる)を併発しているような時は、患部を直接温め、血行を良くする事で改善できます。
マッサージ
患部を温め少し頭痛が軽減してきたら、マッサージをするとより効果的です。
無理に動かさず経過をみながら行うようにしましょう。
頭痛に効果的なツボを押す
※ツボの部位については過去記事参照
生活習慣の改善
普段の生活によってこめかみ頭痛が出現している場合は、生活習慣を見直す必要があります。
すぐに規則正しい生活をするのは難しくても、適度な運動を取り入れるなどできる範囲で実践していきましょう。
毎日の睡眠も寝不足や寝すぎる事なく、良質な睡眠を取るように心がけましょう。
食事内容
こめかみ頭痛を食事で改善したい場合は、マグネシウムを多く含む食品を意識して摂取すると良いとされています。
マグネシウムは血管を収縮させる作用がある事がわかっている栄養素です。
具体的には緑黄色野菜・海藻類・ゴマ・大豆製品などがあります。
血圧を下げる効果があるビタミンB2を多く含む食品も併せて摂取すると相乗効果が期待できるかも知れません。
カフェイン
カフェインの過剰摂取はこめかみ頭痛を誘発させる恐れがあるとされていますが、適度に摂取する分には、カフェインの血管収縮作用が頭痛に効果的である事がわかっています。カフェインはコーヒーや緑茶などに含まれていますので、食事の際に一緒に摂取してみてはいかがでしょうか。
薬を飲む
薬を飲む事は一時的な対処にすぎませんが、こめかみ頭痛によって日常生活に支障をきたす場合は、休息を取りたいけど取れない場合などには有効です。
上記の方法を試しても効果がいまいち得られない場合は、いざという時のために病院を受診して効果が期待できる鎮痛剤を医師に処方して貰っておくと良いと思います。
薬によって体に合わないものもあるかも知れませんので、その時は医師と相談してあなたに合った薬を出して貰うようにしましょう。
こめかみについて
こめかみは様々な格闘技の中では【テンプル】と呼ばれ、打撃に対して弱い事から急所として認識されています。
薄さは他の部位の骨とは比べものにならないほど薄く、個人差はありますが数ミリ程度しかありません。
こめかみに打撃を受けると脳震盪を起こしやすいとも言われているので、頭痛が治らないからと言って無理に叩いたり、力任せに押したりはしないようにして下さいね。