頭が痛くなると無意識にこめかみ周辺に手がいくという方は多いのではないでしょうか。モヤモヤした痛みもあれば、ズキンズキンと拍動した痛みを感じる方もいて、痛み方に個人差はあったとしても、頭が痛くなるのは誰でも嫌ですよね。
そこで今回はこめかみが痛くなる頭痛について詳しく調べるとともに、
- 左右のこめかみで痛みや原因に違いはあるのか
- 後頭部の痛みは何か関連があるのか
- 即効性のある治療法は?
など、こめかみ周辺の頭痛を中心にまとめてみたいと思いますので、是非参考にして下さいね^^
こめかみ周辺の頭痛について
こめかみとは、頭の両側の目尻の後ろで目と耳の付け根のほぼ中間に位置していて、皮膚のすぐ下に骨(側頭骨)のある場所の事を言います。
こめかみから下顎までを結ぶ側頭筋によって、顎の動きと連動してこめかみも動く仕組みになっています。
こめかみは骨の厚さがとても薄く、打撃や衝撃に対して弱いため、顎先と同じく急所として認識されており、衝撃の強さによっては脳震盪(のうしんとう)を引き起こす事もあるとされています。
このこめかみがズキズキ脈を打つように痛み、その痛みに悩まされている方も多いと思いますが、こめかみを中心とした痛みで考えられる病気としては【偏頭痛】があります。
偏頭痛は漢字だけ見ると片側だけ痛むような印象を持ちますが、両方のこめかみが痛む方もいますので、痛み方や部位には個人差があるという事になります。
偏頭痛の原因は様々ありますが、具体的にはストレスや疲れが原因になっていたり、寝不足や摂取する食べ物、普段の日常生活、気圧などの変化によっても偏頭痛を引き起こす可能性があります。
また、偏頭痛はどちらかと言うと女性に多いと言われていますが、その理由は月経周期やホルモンバランスに関連しているとも考えられています。
どれも血管が急に拡張し、この血管周辺の神経を圧迫する事で痛みが出現するというメカニズムになっています。
症状としては、こめかみ周辺の頭痛はもちろん、脈を打つような強い痛みや嘔気を伴う事もあります。
人によっては前兆(前駆症状)に気付く方もいるようですね。
偏頭痛が起こってしまった場合の対処法は、以下の通りです。
偏頭痛かも…と思った時にできる事から試してみて下さいね。
- こめかみを直接冷やす
偏頭痛はこめかみ周辺の血管が拡張して痛みを感じるため、この血管を冷やして収縮させましょう。患部を冷やす場合は、熱さまシートのようなもので冷やすのではなく、冷やしたタオルや保冷剤を当てる方が効果的ですよ。
- 安静にする
静かな場所に移動したり、暗い部屋で少し横になって休む事でリラックス効果が得られます。
- 頭痛を引き起こすとされている食品を避ける
チーズ・ワイン・チョコレートなどにはカフェインやポリフェノールが含まれているので、頭痛が出現している時は極力摂取しないようにしましょう。
- 鎮痛剤を飲む
手元に鎮痛剤や偏頭痛薬がある場合は、薬に頼るという方法もあります。
即効性はありますが、一時的に頭痛を抑えているだけですので根本的な解決にならないケースもあります。
できる限り薬に頼りたくないという方は、時間をかけてでも普段の生活を見直す方が偏頭痛の根本的な解決に繋がるはずです。
不規則な生活をしないように気を付けたり、寝つきを良くして質の良い睡眠を取るように心掛けましょう。
また、寝る前のPC・スマホ操作を少なくしたり、カフェインを摂りすぎない・夕食を遅く摂らない・寝る前にお酒を飲まないようにする事も偏頭痛には効果的ですよ。
こめかみが痛い!頭痛以外に考えられる病気は?
こめかみの痛みは【偏頭痛】の可能性が高いというお話をしてきましたが、他に考えられる病気や原因はあるのでしょうか。
細かく調べてみましたので一緒に見ていきましょうね。
眼精疲労
目の疲れが原因となってこめかみが痛む場合があります。
特にPC作業などのデスクワークによって目を酷使する事で頭痛やこめかみの痛みが引き起こされます。
さらにデスクワーク時の姿勢が悪いと血流も悪くなり、脳へ上手く血液が行きわたらなくなる事も眼精疲労によって頭痛が起こるという仕組みになっています。
ちなみに私の場合は、度の合っていない眼鏡を使用していた事で目や視神経に負担がかかりこめかみ周辺の頭痛に悩まされていました。
眼科で指摘され眼鏡を作り直しましたが、次は新しい眼鏡のサイズが合わず、こめかみが締め付けられる事で頻繁に頭痛が起こっていたのですぐに眼鏡屋さんで直して貰うと頭痛は改善されましたよ。
虫歯
虫歯を放置しておくと、肩が張るようになったりこめかみが痛くなる事があります。
これは、虫歯によって炎症が起こり歯痛はもちろん、頭痛の症状が現れているケースがあります。
虫歯を治療する事で自然とこめかみ周辺の頭痛が改善される事が多いようです。
また、歯の噛み合わせが悪い事で顎に負担がかかり、こめかみ周辺が痛くなる事もあります。
顎関節症
顎関節症は虫歯が原因となって発症します。
自然に治る事もあれば悪化する事もありますので、気になった時点で早めに歯科や口腔外科で診察して貰った方が良いでしょう。
顎関節症の症状は、こめかみ周辺の慢性的な頭痛の他に顎の痛み
- 顎を動かすと音が聞こえる
- 大きく口を開けられない(または口を開けると痛みが出現する)
- 完全に口を閉じる事が出来ない
- 首や肩の張りなどがあります。
鼻詰まり
鼻風邪や花粉症が原因となったり、慢性的に鼻の通りが悪く鼻詰まり状態が続いているという方もいるのではないでしょうか。
鼻詰まりによって鼻の奥にある副鼻腔で炎症が起こると副鼻腔炎を引き起こしかねません。
副鼻腔炎になると顔や鼻の痛みが出現したりこめかみの痛みや頭痛といった症状が現れる事もあります。
ちなみに副鼻腔炎が慢性化したものが蓄膿症です。
こめかみから後頭部にかけて痛みがある場合は病院へ行くべき?
頭痛が出現した時に病院を受診するのは悪い事ではありませんが、原因不明で鎮痛剤だけ処方されて終了…という事も少なくありません。
どんな頭痛の時に病院を受診するべきなのかまとめておきますね。
- 頭痛以外の症状がある
病院受診の目安として頭痛以外の症状はとても大切なサインです。
頭痛の他に嘔気や嘔吐・眩暈・四肢の痺れや麻痺などの症状が出現している場合は、1分1秒を争う状況と考え迷わず救急病院や脳神経外科を受診するようにしましょう。
脳神経外科領域の病気の中でも特に緊急性が高い【くも膜下出血】は、後頭部をバットで殴られたような激しい頭痛が特徴です。
命に関わる事にもなり兼ねない恐ろしい病気なので様子を見るより病院受診を急ぎましょう。
- 脱水症状
脱水は夏に起こりやすいと思われていますが、季節を問わず起こる可能性がある病気です。
また、誰でも脱水になるリスクがありますのでしっかりとした知識を持っておくに越した事はありません。
脱水は水分不足によって引き起こされ、体内の水分量が減少する事によって血流の流れが悪くなります。
全身の血液循環が悪くなると頭部の血流も悪くなり、血管は酸素をたくさん取り込もうとして拡張します。
血管が拡張する事で周囲の神経を刺激し、頭痛を引き起こすというメカニズムになっています。
小児や高齢者は脱水によって命を落とすケースもあります。
脱水によって身体の水分が減少すると、水分だけでなくナトリウムなどの電解質も不足しています。そのため、脱水予防や脱水改善のために水分を補給する場合は、両方が含まれる経口補水液を摂取しましょう。
まとめ
こめかみ周辺の頭痛についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか。
頭痛と言っても様々な原因によって引き起こされていたり、複数の原因が重なっている事も考えられます。
原因を明確にするためには、頭痛となっている可能性のある原因を1つずつ排除していく事が大切です。
ですが、環境を変えたり自分で判断したりするのは正直大変ですよね。
そんな時は、診療科にこだわらず1度病院を受診する事をオススメします
隠れた重大な病気が見つかるケースや専門医の診断によって原因が明確になるケースもありますからね^^